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 『上海は赤いバイクに乗って 中国若者物語森田靖郎著

■1930年代の上海の幻影は、今なお私たちを魅惑する。あの時代は失われてしまったのであろうか。いや、現代の上海シーンもまた、あの魔都の深く根を下ろしているのであり、それ故に、中国の若者は私たちと同時代であることを、この本は語ってくれる。――海野 弘

ISBN4-88323-053-8 C0098 四六判 206頁 1987年刊 
                             定価 本体1,600円+税

目次
1 上海に春がきた shanghai spring   黄色音楽カム・バック   生きていた男
2 赤い幸福号 happy red bike   バー明星の明りがついた   下放された兄妹   ポスト文革ゼネレーション    出稼ぎ列車   小さな生産公社
3 上海qジャック&ベティ shaghai jack & betty   黒いサングラスの女   外国人とつき合ってみないか?    ダウンタウンの顔役
  Shanghai merry-go-round part1
4 失われた世代 lost ganeration   出口なき青春の日々 上海の金の卵 1945年8月101日
5 上海にキッス! kiss to shaghai   編集長さま、いかがお考えですか   人民法院231号室   30年代と  80年代の都会病   
  Shanghai merry-go-round part2
6 ニューヨークのシヤンハイ dragon in new york   ドラゴンの末裔たち   ウッドサイド・Av.   第五の  近代化   “民主”のサインの行方
7 上海センチメンタル・ジャ−ニー sentimental journey   風は夕暮れのバンドを渡る
上海改造計画―あとがきにかえて

著者略暦〕 1947年神戸生まれ。CMディレクターを経て作家。 本書が最初の著書。以後中国を中心に著書多数。 新宿幇(バン),上海特電東京チャイニーズ,香港返還と天安門事件,密航列島,チャイナ・クルージング, 華人資本主義の衝撃,密航者,赤い資本と白い資本,越境者,チャイナ・コネクショ,地下経済の新支配者, 中国踏破見聞考,上海モダンの伝説,上海セピアモダン,上海同時代,斜陽の金融帝国,ドキュメント中国文化大革命 厳家其/共著等。

1987.3.17 東京新聞
上海に通い続け10年体験もとに本を出版 世界各地に個人レベルで探検やフィールドワークに出かけていく私的探検者の集まり「地平線会議」の前代表森田靖郎さん(39)が、中国、上海の魅力にとりつかれて通い続けた10年間の体験をもとにノンフィクション「上海は赤いバイクに乗って」を出した。 「あらゆる異文化と接触してきた上海は一面的でなく、複合性を持った都市。夢を受け入れてくれる街です」という森田さん。この本では、中国自由化の最先端に位置する大都市・上海に暮らす若者たちの生活をいきいきと描いている。 「上海の若者は本音を言う。人間が都市を改造していくエネルギーを感じます」。本職はCMディレクター。仕事の合間を見つけての中国通いはまだ続きそう。

1987.5 流行通信
かつて“魔都”と呼ばれた上海に生きる若者たちの物語  著者の森田靖郎さんは、小誌86年9月号の特集『上海オリエント・エクスプレス』で、不良する街という新しい切り口で上海を浮き彫りにしてくれた人。本書では、文革時代から十数回にわたって訪中した森田さんならではの、通常の旅では決して出会うことのできないであろう中国の若者との出会い、そして語り合ったナマの上海が描かれている。上海といえばすぐに連想さあれる30年代のノスタルジックな世界ではなく、赤いバイクに乗って暴走し、不良する若者が生きる今の上海を知るにはうってつけの本だ。

1987.3.29 週刊読売  
近代化の波に揺れる中国。なかでも最も激しい変貌を見せる都市、上海の若者たちの生態を描く。世界を驚かせた民主化運動の実態を伝えるドキュメンタリーだ。

62.3.6 日刊ゲンダイ
自著を語る
「上海という都市になぜひかれるのか。考えてみると、東京がつまらなくなってきたことと関係があるように思えますね。古い建物がどんどん壊され、単なる消費だけのオートマチックな無機質な町になってしまった東京という都市には、わずか2、30年前のことであっても、その“記憶”はない。一方、上海は百年前の記憶すら都市の中に包み込んでいます。そんな上海に何度も訪れているうちに出会ったのが“上海の不良たち”です」 夕暮れの上海の街を、250ccの赤いバイク「幸福号」で疾走し、表通りの喫茶店の前にバイクを止め、若い女の子をひっかける共産党幹部の息子たち。 バー「明星」に、赤い口紅とマニキュアをし、ベルボトムのジーンズにサファリジャケットを着てやって来る“上海のジャック&ベティ”たち。 彼らの中では今、ビールをオレンジジュースで割って飲むのがナウい飲み方だそうだ。 「上海は、文革の時代に下放(農村に配属)されたり、勉学の機会を奪われた“失われた世代”にとっての希望の都『明星』を経営しているのも彼らだし、“上海の不良”たちは文革時代に失われた青春を今、取り戻そうとしているように見えます。ある者は上海でのし上がるチャンスを必死につかもうとする。そしてある者は暴走族と化し、自らの生命を浪費することで、文革へのオトシマエをつけようとしている。上海はそんな男たちを目覚めさせる何かがあると思います」 著者は1947年神戸生まれ。CMディレクター。文革時代より10数回訪中し、本書に登場するキャラクターと交遊を続けている。 ポスト文革世代の若者たちに人気のある中国映画の紹介付き。

 

 

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